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洋楽/男性VO/ロック

Mr. Big(アメリカ)
Mr. Big
1作目
MR.BIGは「TALAS」「DAVID LEE ROTH BAND」で活躍していたビリー・シーンが、シンガーとして既に地元サンフランシスコで高い評価を得ていたエリック・マーティンと出会い、後にL.A.の高速ギタリスト「RACER X」のポール・ギルバート、IMPELLITTERIなどの多数のバンドで叩いてきたセッション・ドラマーのパット・トーピーが加わり誕生します。ちなみにバンド名の「MR.BIG」はFREEの曲名から取られたそうです。
当時、ファーストアルバム発売前から“スーパーグループ誕生”と大いに話題になりましたね。個人的には激しく、楽器陣が超絶テクニックを駆使したメタルナンバー、ビリーとポールの激しい悶絶ソロバトル等々スーパーメタルバンドを期待していたのですが、実際聴いてみると1970年代ロック・ブルーズベースのハード・ロックという印象でしたでした。そもそもVOのエリック・マーティンがハードなAORをやっていた人ですから。(VOがデビッド・カヴァーデールとかだったらどんなバンドだっただろう?ありえんけど。)高速ギター&ベースはそれほどなく一般的にも「意外にオーソドックスなHR」という評価でした。
さて今作はコアなメタルファンから普通の洋楽ファンにも受け入れ易い内容となっています。懸念されたバカテク披露バンドにもなっておらず、技術・ヘビネス・メロディのバランスが上手く取れた好盤になっています。曲調もポップなものからブルージーなロックナンバーまでバランスよくそろっていますし、HM/HRに関心のなかったリスナーにハードロックのよさを提示してくれた功績は大きいと思います。エリック・マーティンのメタルメタルしていないところが逆によかったのでしょう。ソロではパッとしなかったエリック・マーティンはこのバンドで株をあげましたね。(TOTOのボーカルオーデションでボビー・キンボールに負けてよかったと思います。)逆に本国ではアリーナ級の大スター・ビリーが、MR.BIGの一員としては小さいクラブ級バンドに成り下がってしまう、というのもキツイものがあったかもしれませんが。
洋楽/男性VO/ロック

Mr. Big(アメリカ)
Lean Into It
2作目
全米No.1シングル「TO BE WITH YOU」を収録した彼等の最高傑作。「TO BE WITH YOU」のヒットは後のアコースティックブームに火をつけ、彼等をスターダムにおしあげますが、バンドの方向性を自ら意図しない方向に向かわせてしまう結果になってしまいます。レコード会社からも「アルバムにはシングル向けのアコースティックバラードを」というような要求をされるようになり、普通の洋楽ファンには「TO BE WITH YOU」のバンドという印象を印象づけてしまいました。
今作より楽曲はよりポップでキャッチャ−になって(外部ライターも積極的に起用して)いきますが、それが結成当初メンバーのに思い描いたMR.BIGサウンドだったのかは疑問の残るところです。事実「売れなければならない〜よりポップ指向に」と傾倒していったことから、「基本はあくまでブルーズ・ロック」とするメンバー感の方向性がズレていきます。結局バンドはポール脱退、ビリー解雇と終焉と向かい、良くも悪くも「BIG IN JAPAN」といわれ消滅していきます。
さて今作ですが、ポールとビリーのプレイは前作より控えめになり、ソング・オリエンテッドの傾向が強くなった分エリックのボーカルが前へと出てきています。ブルーズというよりもむしろ良質なアメリカン・ハード・ロックといった印象です。楽曲はバラエティに富んでいて、シンプルなアレンジがメロディの美しさをより際立たせています。ポップなメロディーとハードな演奏は上手く合わさっていますし、各パートがでしゃばらず常に楽曲を立てているのが素晴らしいです。各曲の完成度の高さにバンドとして円熟味を感じさせますし、バンドとして最も生き生きと活動していた時期のように思います。
昨今ギタリストやヴォーカルばかりが目立ち、それらの存在により有名になっているバンドは多い。しかし、MR.BIGのような「個々の能力」「演奏技術」「歌唱力」「秀逸な曲」すべてを兼ね備えたバンドは今後もそうは現れないのではないでしょうか。

これらの音源は、「八百屋さんの居酒屋やすい」で視聴できます。
http://www.kuromon-yasui.jp/izakaya.htm
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http://www.kuromon-yasui.jp/ordeo.htm